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相続対策としての不動産、これからの考え方

相続税対策として「アパートやマンションを建てると税金が下がる」と聞いたことがある方は多いと思います。実際、これまでは相続の直前に貸付用不動産を購入しても、特例は使えないものの、賃貸用として相続税の評価額を3割程度下げることができました。

しかし、令和8年度の税制改正により、この考え方は大きく見直されることになります。

今回の改正では、令和9年1月1日以後に相続開始(又は贈与)前5年以内に購入した貸付用不動産は、原則として「相続時の通常取引される価格」に相当する金額で評価することになりました。

※実際には購入価格に価格変動を加味した金額の8割程度の評価となる見込みです。

これにより、
「相続の直前に不動産を買えば相続税が安くなる」
という方法は、以前ほど効果が出にくくなっています。

短期間で税金を下げる目的だけの不動産購入には、注意が必要です。

更に、不動産小口化商品については、原則として購入時期にかかわらず上記の評価が適用されるため、より影響が大きくなります。


税金のためだけに不動産を持つのは要注意

不動産は、買った後もずっと関わりが続きます。
空室対策、修繕費、管理の手間など、思った以上に負担がかかることも少なくありません。

もし「税金が下がるから」という理由だけで不動産を取得してしまうと、

・相続税はあまり減らない

・借入金だけが残る

・相続人が管理に困る

といったことが起こる可能性があります。

これからは、税金対策になるかどうか以前に、その不動産を本当に持ち続けられるのかを考えることが大切です。


これからの相続対策は、バランスが大切

今回の改正をきっかけに、相続対策は「不動産だけ」に頼るのではなく、

・生前に少しずつ財産を渡す

・生命保険を活用する

・家族で早めに話し合っておく

といった方法を組み合わせて考えることが、より大切になってきます。

不動産は、うまく使えば今後も有効な手段の一つです。
ただし、「持てば必ず得をする」というものではありません。


まとめ

令和8年度税制改正により、相続税対策としての不動産の考え方は、大きく変わりました。
これからは、**「税金を減らすため」ではなく、「家族のためにどう残すか」**という視点で考えることが重要です。

相続対策は、思い立ったときが始めどきです。
不安がある場合は、早めに専門家へ相談しながら、無理のない形で準備を進めていきましょう。